2012年6月30日土曜日

引きこもりの?英語

キャリアカウンセラーの仕事で若い人の相談に乗っていて、英語を学ぶことの意味を考えることがあります。
就職に悩む人の中には不登校や引きこもり経験者が多いのですが、彼らの英語への興味は2極化しているような気がします。

帰国後の娘がそうだったように、英語を自分のよりどころとして、現実とは無関係にブラッシュアップしていくタイプが意外と多いのです。もちろん会話学校に行くとか、ネイティブと話す、とかではなく、こつこつと問題集を解くとかネットの勉強サイトを毎日渡り歩く、とか…。むずかしいペーパーバックをすごい速度で読んでいる人もいます。
少し前に「海外に行ったこともなく、全くの独学でTOEIC990点を取った」という方の「引きこもりの英語」みたいな本が出ていましたが、結構そんな勢いの方もみられます。
時間はたっぷりあるし、そういう勉強法なら人と会わなくてもすむ。ゲームをやっているよりはいい、と自分も思えるし周りも少しは認めてくれる…。
ほんとうはその英語力をちょっとでも外に持って行って生かせればいいんですけどね。

そしてその反対は、英語に興味がないまま、全然勉強しないで来てしまったタイプ。
英語に関して劣等感が強く、英語なんて大嫌い、日本にいるんだから必要ない、と言います。
そういう方には、だまされたと思って初歩の英語を勉強してごらん、と言います。
世の中の人は一応中学で英語を習って、結構忘れてしまっている。みんながみんなペラペラしゃべれるわけでもないし、できなくても日常に支障なし。でも、やったことないまま嫌うのはもったいないよ、と。

中学不登校だった子が、大人になった今、「家庭教師のふりして」自分でできそうな中1の英語の問題集を買って、勉強しています。
「PCのローマ字入力ができるようになったよ」と、昨日その子が言いました。
そうか、英語にはそんな効力もあったんですね。「携帯メールばっかだから別に困っていなかったけどね」。

自分が全くできないとそれがすごいことに思えるけれど、いざ自分がやってみるとそれがそれほどでもないことがわかりますよね。

英語だけじゃなく、カラオケ、ダンス、ひとりラーメン、運転・・・思い切ってやってみれば意外とハードルは低かったりします。(私、運転は苦手ですけど)
もし何か「私にはできない」っていうものがあったら、ちょっと勇気を出してやってみてほしいと、日々の仕事の中で思っています。






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